セラマージュ Q&A

■ 製品に関するお問い合わせ
Q1. フローアブルコンポジットレジンとはどのような材料ですか?

A1.

フローアブルコンポジットレジンは液状タイプのコンポジットレジンで、従来の歯冠用コンポジットレジンでは術式的に困難とされていた様々な用途にご使用いただけます。 従来のコンポジットレジンでは気泡を巻き込みやすかった指状構造の細かな凹凸部や、インレー窩洞の窩底隅角部などに細い筆で築盛します。

また、液状タイプなので、複数のフローアブルコンポジットレジンを混ぜ合わせてオリジナルの色調を作ることが可能です。部分的な色調や透過度の調整に有効です。


※注意
歯冠用コンポジットレジンとフローアブルコンポジットレジンを混ぜ合わせることはできません。

※注意
フローアブルコンポジットレジンは歯冠用コンポジットレジンと組み合わせて、歯冠修復物作製時に部分的に使用することを目的としています。修復物の大部分を占めるような使用方法や、歯冠表面の大きい部分を占めるような使用方法は避けてください。

Q2. オキシバリアーの活用法を教えてください。

A2.
オキシバリアーは最終重合時に用いる歯科接着・充填材料用表面硬化保護材です。歯冠用コンポジットレジンの表面に塗布することで表面の未重合層を抑制し、形態修整・研磨作業を容易にします。

Q3. オペーク塗布用の筆の洗浄液は何がよいですか?

A3.
セラマージュクリーナーでの洗浄をお勧めします。尚、常温重合用のレジン液は使用できません。

Q4. セラマージュに蛍光性はありますか?

A4.
天然歯に近似した蛍光性を付与しています。

■ 使用方法、術式に関するお問い合わせ
Q1. セラマージュの光重合時間を教えてください。

A1.
弊社歯科技工用重合装置「アクセルキュア」、「ソリディライト」での光重合時間は以下のとおりです。 尚、プレオペーク、オペーク、ポンティック部重合については、予備重合は出来ません。

工程 アクセルキュア ソリディライト
プレオペーク重合 30秒 60秒
オペーク重合 90秒 180秒
歯冠用コンポジットレジン予備重合 30秒 60秒
フローアブルCR予備重合 30秒 60秒
ポンティック部重合 120秒 180秒
最終重合 120秒 180秒


Q2. 研磨しても艶がでない場合がある。

A2.
重合不足の可能性があります。適切な重合時間や推奨重合器の使用方法をご確認ください。 また、光重合器ランプの球切れ、フィルターの汚れなどの確認も必要です。

Q3. 形態修整後に追加築盛する場合の手法を教えてください。

A3.
セラマージュ硬化面とペーストのなじみ液としてモデリングリキッドを使用します。モデリングリキッドは厚くならないように薄く塗布し 、ペーストを築盛します。モデリングリキッドは歯冠用コンポジットレジン築盛時に用いる液材で、カーボランダムポイントや技工用カー バイドバーでの形態修整後、または、予備重合の終わった歯冠用コンポジットレジンの表面にモデリングリキッドを一層薄く塗布し、歯冠 用コンポジットレジンを追加築盛します。
Q4. 金属接着について、金属プライマー塗布前のスズ電析は必要ですか?

A4.
不要です。セラマージュの金属接着システムには、貴金属、非貴金属の両方に対応する金属接着性プライマー「メタルリンク」を採用して おり、スズ電析無しで十分な接着力を有します。

Q5. プレオペークの省略は可能ですか?

A5.
省略は出来ません。セラマージュの金属接着システムは、メタルリンクとプレオペークの一貫したシステムを採用しています。プレオペー クは他のオペークよりも重合深度が高い接着性オペークであり、メタルフレームのアンダーカット深部まで確実に光重合し、強固な維持力 を発揮します。

Q6. ポンティックの穴埋め材はありますか?

A6.
フローアブルコンポジットレジン(F-T-Glass)をお勧めします。

Q7. セラマージュ前装冠が口腔内で破折した場合のリペアー方法は?

A7.
1.金属部が露出している場合はメタルリンクとセラレジンボンドシステムを使用します。

  • ダイヤモンドポイントFG(レギュラー)にて露出した金属部の被接着面全体を一層削って面を粗造化し、水洗・乾燥を行います。また 、この時、硬質レジン(セラマージュ)部の接着面には維持部を作っておきます。

  • 金属の接着面全体にメタルリンクを塗布し、自然乾燥(10秒)します。

  • オペークを塗布し、歯科重合用光照射器(口腔内用光照射器)にて30秒間光照射します。 金属の色調がかくれるまで繰り返します。

  • この後、硬質レジン(セラマージュ)部の被接着面全体にセラレジンボンドIを筆で一層塗布し、 10秒間自然乾燥を行います。

  • 次に、硬質レジン(セラマージュ)部の被接着面全体にセラレジンボンドIIを筆で一層塗布し 10秒間自然乾燥を行い、歯科重合用光照射器にて20秒間光照射します。

  • 硬質レジン(セラマージュ)を築盛し、歯科重合用光照射器にて30秒間光照射します。


2.硬質レジン(セラマージュ)部が破折した場合はセラレジンボンドシステムを使用します。

  • ダイヤモンドポイントFG(レギュラー)にて破折した硬質レジン(セラマージュ)部の被接着面 全体を一層削って粗造化し、水洗・乾燥を行います。この時、硬質レジンには維持部を作って おきます。

  • セラレジンボンドI を筆で一層塗布し、10秒程度自然乾燥を行います。

  • 次に、硬質レジン(セラマージュ)部の被接着面全体にセラレジンボンドIIを筆で一層塗布し 10秒間自然乾燥を行い、歯科重合用光照射器(口腔内用光照射器)にて20秒間光照射します。

  • 硬質レジン(セラマージュ)を築盛し、歯科重合用光照射器にて30秒間光照射します。


■ 色調表現方法に関するお問い合わせ
Q1. 内部ステインには何を使用すれば良いですか?

A1.
ライトアートをご使用ください。

Q2. メタルフレーム接着面に維持装置(リテンションビーズ)は必要ですか?

A2.
必要です。また、確実なアンダーカットを再現する為、リテンションビーズは直径150ミクロン以上のものをご使用ください。 松風リテンションビーズ150(ビーズ直径:150ミクロン)のご使用をお勧めします。

Q3. セラマージュの完成物を歯科用色彩計シェードアイNCCで測色は可能ですか?

A3.
シェードアイNCCでセラマージュの測色はできません。

Q4. 歯肉色用の色調を教えてください。

A4.
オペークはGUM-O、WO(オペーク同士の混ぜ合わせ可能)をお勧めします。 歯冠用ペーストはGUM-D、GUM-L、GUM-Or、GU M-T、 フローアブルコンポジットレジンはF-GUM-Br、F-GUM-V、F-GUM-R、F-W(フローアブルコンポジットレジン同士の混 ぜ合わせ可能)の使用をお勧めします。

Q5. A2、A3、A3.5のシェードにもっと赤みが欲しい場合の対応方法は?

A5.
R系統のシェードをお勧めします。セラマージュでは、A2、A3、A3.5に 赤みをプラスしたR2、R3、R3.5の3シェードを用意いたしました。

Q6. 白色の特殊色はどのような色調がありますか?

A6.
特殊色のMI(ミルキー)、WE(ホワイトエナメル)、OC(オクルーザル)、インサイザル56、 また、フローアブルコンポジットレジンのF-Wの使用をお勧めします。

Q7. 金属床のレジン維持部にGUM-Oを使用できますか?

A7.
可能です。金属部との接着プライマーはメタルリンクをご使用ください。

Q8. メタルバッキング有りでの透明感再現に有効な色調はありますか?

A8.
オペークではBGO(ブルーグレーオペーク)、GO(グレーオペーク)を基本シェードに混合して使用することをお勧めします。トラン スルーセントでは、BG、GTが効果的です。 また、フローアブルコンポジットレジンではF-BT、F-GUM-VをF-T-Glassに混合して使用することをお勧めします。

■ その他お問い合わせ
Q1. 衣類に色が付いた場合はどうしたらよいのでしょうか?

A1.
衣類に色が付いた場合、放置せずにすぐに水で色素をすすぎ落とし、衣類用洗剤で洗濯してください。それでも落ちない場合は衣類用洗剤 を溶かした液でのつけおき洗いや漂白剤の使用をお薦めします。ただし、処理する前に必ず衣類の洗濯表示を確認してください。

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