ハイライトシェードアップ Q&A

■ デュアルブリーチに関するお問い合わせ
Q1. デュアルブリーチはできるのか?

A1.
ハイライト(オフィスブリーチング)とシェードアップ(ホームホワイトニ ング)のデュアルブリーチについては、薬事上の制約により一緒にご使用 いただくことはできません。

Q2. シェードアップの10%過酸化尿素では濃度が低くホワイトニング効果が低 いのでは?

A2.
大丈夫です。実績があるだけに安全性が高いのです。現在販売されている ものも基本的な漂白の原理や成分は同じであり、過酸化尿素の濃度が倍な ら効果も倍というわけではなく、むしろ正しい使用方法や適切な処置が重 要です。
  • 10%過酸化尿素は十分な実績があり、厚生労働省により承認されている 。
  • 過酸化尿素の濃度が高くなれば知覚過敏も発生しやすい。


■ マウストレーの製作に関するお問い合わせ
Q1. レザボア(液だめ)の有無や大きさは?

A1.
レザボアの有無に関しては様々な結果が報告されています。最近では、レ ザボアは必要ないとの報告もありますが、シェードアップに関しては、安 定したホワイトニング効果を得るためにレザボアを付与することを推奨し ます。レザボアは、唇側面に厚さ0.5mm程度で付与してください。

Q2. トレーのフィニッシングラインをどこに設定すればいいですか?

A2.
歯肉にトレーが接触すると不快感や炎症を生じる恐れがあり、現在ではマ ウストレーのフィニッシングラインを歯頸部歯肉縁上に設定し、歯質のみ をカバーする形状(スタンダードタイプ)が主流であり、当社もこの形状 を推奨しています。 歯頸部付近の変色が著しい症例などには、歯肉の一部まで被覆するトラデ ィショナルタイプで対応する方が効果的な場合もありますが、あくまでも 先生のご判断にゆだねられます。

Q3. トレーの辺縁部の仕上げは?

A3.
エバシートの場合はシート厚さがとても薄く(1㎜程度)なるため、研磨材 を使用するとかえってトレーの変形を誘発する恐れがあります。エバシー トの説明書にも表記してあるように、ハサミやカッターなどでバリが出な いように丁寧に仕上げます。


■ 知覚過敏の対処のお問い合わせ
Q1. 知覚過敏の原因は?

A1.
主な原因は下記のことが考えられます。
  • 咬耗、摩耗、楔状欠損、クラック、歯冠破折、根露出、エナメル質欠損 、露出象牙質、う蝕、不良充填物、  修復物脱離
  • 長時間の装着。(2時間以内の使用であれば知覚過敏は起こりにくい)


Q2. 知覚過敏の診査方法は?

A2.
知覚過敏に関しては、診査で口腔内の状態を詳しく調べ、適応の有無の確 認や疾患の治療を行うことが重要です。下記は具体的な診査の方法になり ます。
  • イルミネーターによる診査:目視で判りにくいクラックやう蝕のチェッ ク。
  • 温度検査:冷水を含んでもらうか、エアーをかけることにより、部位を 特定。
  • 擦過診:楔状欠損や根露出部を探針により擦過し、疼痛の有無を確認


Q3. 術中に知覚過敏が起こった場合の処置について教えてください。

A3.
  • 重度の場合即中断し、歯科医院へ相談してください。
  • 軽度の場合、2~3日間使用を中断してください。
  • メルサージュ ヒスケアをトレーに充填し装着する方法も有ります。
  • ホワイトニング期間中は知覚過敏予防歯磨剤のメルサージュ ヒスケアを 使用していただくことを  お勧めします。重度の場合は原因歯の治療が必 要となります。




■ 使用期間・効果についてのお問い合わせ
Q1. 使用期間はどのくらいですか?

A1.
使用期間については上顎2週間、下顎2週間が基本です。

Q2. マウストレーを3日で交換する理由は?

A2.
トレーの変形について検討を行なった結果、3日程度でトレーに変形が生 じる場合がありました。 そこで3日でホワイトニングの状況とトレーのチェックを行うことが望ま しいとの結論となっています。

Q3. 小児が禁忌症例の理由はなぜですか?

A3.
小児(小学生以下)に関しては妊娠中や授乳中の患者さんと同じく、臨床 試験での結果がなく、安全性が確認されていないため禁忌となっています 。また、小児に関しては本品が家庭で行う薬剤であるため、自己管理能力 の点からも適切でないといえます。


■ ホワイトニング効果についてのお問い合わせ
Q1. 白くならない時のサポートは?

A1.
  • 使用状況の確認・再指導(毎日続けることが大切)
  • トレーのチェック(変形・ジェルの漏洩)
  • 飲食物の確認(着色の原因になる物:タバコ、コーヒー、カレーなど)

Q2. 均等な白さにならないのですが?

A2.
均等な白さにならず白濁(ホワイトスポット)のようになることがありま すが、使用を続ければ徐々に改善されていきます。

Q3. ホワイトニング後のエナメル質の状態はどのようになっているのですか?

A3.
10%過酸化尿素による1,000時間の処置において、電子顕微鏡でエナメル質 表面を観察し、変化はなかったとの報告があります。


■ フッ素についてのお問い合わせ
Q1. 患者様はブラッシングなどのケア後にシェードアップを装着すると思われ ますが、 フッ素入りの歯磨剤を使ってもホワイトニング効果に影響は無いのでしょ うか?

A1.
最近ではホワイトニング中にフッ素配合の歯磨剤を使用してもホワイトニ ング効果に影響がないといわれています。ホワイトニング中は知覚過敏を 予防するためにもフッ素配合のメルサージュ ヒスケア(知覚過敏用歯磨剤 )のご使用をお勧めします。

Q2. 知覚過敏でフッ素を塗布すると再ホワイトニングの際に効果を阻害するの ではないですか?

A2.
フッ素塗布でホワイトニング効果を低下させる影響はほとんどないといえ ます。もし、知覚過敏が発症した場合、一旦ホワイトニングを中止すれば ほとんどのケースは2~3日程度で治癒します。また、その際は知覚過敏予 防歯磨剤でフッ素も配合しているメルサージュ ヒスケアをお勧めいたしま す。


■ エバシートについてのお問い合わせ
Q1. エバシートの軟化温度は?

A1.
50℃程度で軟化が始まり、80℃を超えると非常に軟かくなります。従って 、お湯でトレーを洗ったりすると変形する恐れがあります。 また、シート材を熱で軟化させて行う成型方法は、タイミングを逃すと、 融けてしまいそのシートは使えなくなります。

Q2. エバシートの厚みとサイズは?

A2.
シートの厚み:1㎜  サイズ:127×127㎜


■ その他お問い合わせ
Q1. 知覚過敏以外に想定される患者さんへの不具合

A1.
  • トレーの装着による違和感   個人差もありますが、適切に作製されたマウストレーでも圧迫感や違和 感を感じる場合があります。

  • 歯肉の腫れ ジェルによって生じることはほとんどありません。起こるとすれば、マ ウストレーの接触が主な原因  です。。

  • 漏洩と誤飲 ジェルが大量に漏洩するとのどが痛くなることがあります。溢れたジェ ルは拭き取る必要があります。   万が一、多量(1本程)のジェルを飲み 込んでしまった場合は、多量の水を飲み医師の診察を受ける  必要があり ます。

Q2. 補綴物や充填物がある歯には使えませんか?また使用した場合に何か影響 はありますか?

A2.
添付文書では「健全でない歯は基本的に禁忌症例」であり、「健全な前歯の みが適応症例」と記載されています。健全な前歯とは、う蝕やクラック等が ない有髄歯で、歯冠修復や大きなレジン修復が行われていない歯になりま す。
しかし、実際には健全歯の方ばかりではないと思われますので、下記の内 容をご参考にしていただき、先生のご判断でご使用ください。

  • きちんと治療されていればCR充填程度の修復があっても使用に問題あり ません。
    歯冠修復や大きな補綴物等にはジェルを塗布しないことが基本ですが、 ジェルの成分は中性で漂  白成分の濃度も低いため、補綴物や充填物が曇 ったり外れたりする影響はないと思われます。
    ただし、補綴物や充填物は白くなりません。そのため、まわりの歯が白 くなることによって補綴物や  充填物が目立ったり、変色したように感じ ます。
    尚、修復した歯にジェルをつけない方法として、その歯のみレザボアを 付与しない方法があります。


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