バイオアクティブな3つの特長

マルチイオンのリリース&リチャージによる大きな特長として下記3点が報告されています。

  • 【酸中和能】

    Giomerを適用した部位周囲の歯質に
    対し細菌が産生する酸の攻撃を防御
  • 【 エナメル質の脱灰を抑制】

    Giomerを歯質に直接適用した部位
    又はその周囲の歯質を強化
  • 【抗プラーク付着性】

    Giomer表面への細菌付着及び
    プラーク形成を抑制

S-PRGフィラーとは

〈イメージ図〉

口腔ケア及び歯科治療に用いる歯科関連材料に応用可能な3層構造のバイオアクティブガラスフィラーです。
松風が独自に開発したPRG(Pre-Reacted Glass-ionomer)技術により、安定したグラスアイオノマー相を多機能ガラス表層に形成させることに成功しました。これにより材料の物性を変化させることなく、6種類のミネラルイオンの徐放(リリース)と取り込み(リチャージ)が可能になりました。

マルチイオンのリリース&リチャージ

口腔内のイオン濃度勾配によってマルチイオンのリリースとリチャージ が可逆的に起こります。

第3のケア“マテリアルケア”

Giomer製品はセルフケアやプロフェッショナルケアに次ぐ、第3の観点である「マテリアルケア」として口腔内環境の健全化をサポートします。

Point 1 酸中和能の発現

S-PRGフィラーの働きにより、周囲環境を中性領域に移行させます。
PRGバリアコートの硬化体(S-PRGフィラー配合)を乳酸水溶液(pH=4.0)に浸漬したときのpHの変化
(自社独自試験)

S-PRGフィラーの酸中和能試験

【試験方法】pH指示液を滴下した乳酸水溶液(10㎖)に、S-PRGフィラー0.1ɡを添加したときのpHの変化を示しています。(自社独自試験)

  • 乳酸水溶液に
    pH指示液を滴下
    :酸性を示す)
  • S-PRGフィラーを添加
  • 添加したS-PRGフィラー周囲から中和が始まります。
  • 数秒後の状態
    :中性を示す)
  • 乳酸水溶液の色
    =pH7.0(中性)
    =pH4.0(酸性)

Point 2 エナメル質の脱灰を抑制(学会報告)

口腔衛生学会にて下記内容が報告されています。
PRGバリアコートがエナメル質の初期脱灰過程に及ぼす影響をQLF法※により観察

※QLF法:「初期う蝕画像診断システム」で、外観ではわかりにくい「初期う蝕」を画像として定量的、かつ短時間で診断するシステムです。

暗緑色に変化している部分が脱灰を受けている部分です。

S-PRGフィラー配合のPRG バリアコートを塗布した試験体では、コーティングした直下のエナメル質だけでなく、コーティングした周囲の露出エナメル質においても脱灰の像は認められず、PRGバリアコートの塗布により、エナメル質の脱灰が抑制されると報告されています。
(参考:大阪歯科大学 口腔衛生学講座/International Journal of Dentistry,volume2014,Article ID 463149,7pages.)

Point 3 抗プラーク付着性(学会報告)

日本歯科保存学会にて下記内容が報告されています。
口腔内におけるプラーク形成状況の観察(24時間ブラッシングなし)

  • S-PRGフィラー未配合弊社コンポジットレジン
  • ビューティフィルⅡ(S-PRG フィラー配合)

(参考:朝日大学 歯学部歯科保存学分野/第117〜123 回日本歯科保存学会報告)

S-PRGフィラー配合コンポジットレジン(ビューティフィルⅡ等)の表面はだ液と接触することによって、マテリアルフィルム層ができ、これがコンポジットレジン表面への細菌の付着および増殖を抑制し、成熟したプラークを形成しにくくすると報告されています。また、この層はブラッシング等により脱離するものの、再度だ液との接触によって再形成され、持続的にプラーク形成を抑制するといわれています。

S-PRGフィラー配合のコンポジットレジン「ビューティフィルⅡ」の長期臨床経過例

  • 充填前
  • 充填直後
  • 5年経過

〈写臭提供〉 貞光 謙一郎 先生(貞光歯科医院)

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