柄歯科医院(広島県広島市)
院長 柄 慎太郎 様
松風歯科クラブ デンティストサークル会員No.1035943
歯科衛生士
足利様・上田様・日野様・大下様・坪田様・井村様・森山様
広島県広島市、世界文化遺産の原爆ドームがある中区。行政的に広島市のみならず、広島県・中国地方全体の中枢部でもあります。その中でも賑やかな本通商店街の中で40年以上歯科医院を続けている柄歯科医院の柄慎太郎先生、歯科衛生士の皆様に「オラスコープティックルーペ」について、実感された良さを伺いました。
父の代から始まり、2022年12月で開業43年目に入りました。同年9月より院長のバトンを受け継ぎました。スタッフは、歯科医師4名、歯科衛生士9名、歯科助手2名、受付3名、年齢は20歳代~50歳代まで働いています。幅広い年齢のスタッフが働いているため、様々な患者様に対応できるというのは当院の強みだと思います。
医院では大事にしているテーマが1つあり、それは前院長の父が口を酸っぱくして言っていた「患者様の思い・立場を考えること」です。時間をかけて「立派な形成をする」「歯石をきれいに取る」ことが患者様にとって一番良いことであることはもちろんですが、患者様の立場になってみると、いかがでしょうか。来院されることは生活のごく一部ですし、患者様の1日の2、3時間をいただいてまで、技術者目線で極めていくことなのか。立ち止まって、患者様の立場や状況などを一度考える。完全に分からなくても、その考える努力や姿勢というのが大事だと思います。その上で、患者様の健康を第一に考えた提案がとても重要だと考えています。医療人である前に「人」として、常にこのような心掛けをしていますね。
5年前からルーペを使用していて、歯肉の色はもちろん、形成時に確認がしやすいといったメリットを感じていました。歯科衛生士にも同じ環境で診療してもらえると良いなと思っていたところに…オーラルBシリーズの院内セミナーに合わせて、松風社の方がオラスコープティックルーペを持ってきてくださいました。ルーペを「使用するメリット」の大きさを歯科衛生士に実感してもらう機会になり、ありがたかったです。
使用するメリットが大きいと感じていたからこそ、医院からも一部補助を出すことにしました。全額補助でも良かったのですが、きちんと自分のルーペという意識をもって管理と手入れをして欲しかったというところから、一部負担としました。7名の歯科衛生士が購入することになると思わなかったので、驚きましたね。松風社の方にお持ちいただいたことで、「ユニット周り」=「いつもの環境」で、ルーペあり・なしを比較できたことが大きかったのだと思います。今では個人名のタグを付けて、診療後はきちんとケースに入れ、大切にマイルーペを管理してくれています。共用でルーペを使用していた際には、「誰かが片付けるだろう」と診療室に放置されたままになっていることもあったので、責任をもって管理をしてくれていることは、うれしいです。治療をしている姿を見ていても、ベテラン組も若手組もキリっとしていますね。焦点深度が深いおかげで、以前よりも座っている姿が美しく、医療人としてより素敵になったと感じています。
本当にそう思います。視力が低下したから使用するという方もいると聞きますが、若手の頃から使用するべきだと思います。 拡大された視野での診療も、若いうちから慣れておくことで、距離の感覚なども掴みやすいと思いますね。 その点において、ベテラン組は使い切れるだろうかという不安もありましたがすぐに使い慣れたようで、診療中は常に身に着けています。
ベテラン組は「経験があるから必要ない」、反対に若手組は「若くて身体能力があるから必要がない」とそれぞれ思うかもしれませんが、今ある能力に+αしてくれるアイテムとして活用して欲しいですね。
単純に「もっと見たい」という思いからですね。診療中にも「もう少しここを拡大してみたいな」という思いがありました。ご紹介いただいた時に、実際の診療を想定してチェアに座った状態でルーペを試したことが大きかったと感じます。その際に「もう少し拡大して診療したい」という思いが叶えられると感じましたね。 何より使用した際の重さや口腔内外で見るときの瞳のそらし方などの違和感が全くない ことに驚きました。
私は、まだ若手でSRPも始めたばかりです。そもそもSRPも十分にできているかわからないのに、使いこなせるのかという疑問がありました。他院で働く歯科衛生士の友達にルーペの購入を悩んでいると話をすると、「そんなに早い段階で使用してどうするの?」と言われたうえ、金額も安くはないので最後までかなり悩みました。最終的には当院の先輩方に相談し、「 ルーペを使用した方が早くSRPも上達するだろうし、慣れも早い と思うよ」という言葉をいただいたことが決め手となりました。
治療の効率が上がりました。患者様の口腔内の状況を自分の目で確認した上で、アプローチできるようになったので、何も症状が無いところにアプローチすることがなくなりました。 自分の治療に対して「きちんとできている」という自信が高まりましたね。そして、患者様にも安心を与えられているような気がしています。オラスコープティックルーペを購入してからは、患者様に「ルーペでしっかり見ていきますね」といってから装着しているのですが、その言葉にも責任をもてますね。
SRPの上達は早いと思います。挿入角度も、感覚で行なっていたところがありましたが、「この角度で入れるとスムーズに入る」ということが拡大視野ではっきりとわかりました。これまでは、感覚で不安な状態のままSRPを行なっていましたが、 確度の上がった視覚と手指の感覚を手に入れたことで、自信に繋がりました。
軽量
共用で院長が購入してくださった、2.5倍の他社メーカーのルーペはありました。ルーペを使用すると良く見えますが、今まで使用していたものはレンズ部分が重たく、ほとんど使用していませんでした。固定できる紐も付いていましたが、重さに負けて紐自体が緩くなってしまうので不便でした。オラスコープティックルーペは、以前のものと比べて、 全体もレンズ部分も軽量 です。以前は、レンズの重みで顔にルーペを装着した跡がついていましたが、現在は跡もつくことがなくなりました。固定用の紐も緩むことなく、ストレスフリーに使用できます。ノーズパッドも開いたり閉じたりと、指で簡単に調節できるのが良いですね。調節しなくてもフィットしますが、よりフィットさせることができます。
深い焦点深度
これまで共用で使用していたルーペは、距離感が掴みづらかったです。以前のものは、前歯と臼歯部ではピントの合う位置が異なるため調整が難しかったのですが、オラスコープティックルーペは 前歯部と臼歯部どちらにもピントが合う ので、この倍率(2.5倍)がちょうど良いですね。ルーペを使用しているので拡大された視野ですが、ルーペを使用していない視野と同じような距離の感覚で見ることができるので、 使いやすくて目が疲れにくい です。臼歯部まで見えやすいので、姿勢も自然と良くなります。
セミオーダータイプ
これまで共用で使用していたルーペは瞳間距離が固定だったので、上手く見えませんでした。今回は 瞳間距離に加え、倍率・作業距離・カラーが選択できた ので、うれしかったです。「無理をしなくても、自分に合うルーペがあるんだ」と感動しました。
仕事運が上がると聞いて、カラーはブルーを選んでいるスタッフが多いですね(笑)。同じ倍率とカラーのスタッフがいるので、名前を記したタグを付けて管理をしています。
現時点で治療効果が上がったという結果は、データとして出ているわけではありませんが、オラスコープティックルーペを使用して、より詳しく見られる環境で真剣に診療し続ければ、きっと結果にも繋がると信じています。歯周治療に対してもより自信をもち、当院の“強み”として打ち出せるものになると期待しています。「人の喜びを我が喜びに」この言葉を軸として、今回のような器具の採用など、スタッフの働く環境を整える支援を行いながら、今後も患者様の思いや立場を考えたより良い診療を行なっていきたいと思います。
取材:2023年