環境活動

CO2排出量削減の取組み

 当社では地球温暖化防止に向けCO2排出量の削減に取り組んでいます。 エネルギー消費の大きい製造工程では、省エネに繋がる設備への更新や効率的な稼働等を通じてエネルギー効率向上に向けた取組みを推進しています。 オフィス部門では照明器具の適正化、冷暖房設定温度の調整等を徹底するほか、現在は全社的な取組みとして工場及び事務所の照明器具のLED化を推進しCO2排出量の削減に取り組んでいます。

 2023年度におけるScope1、Scope2のグループ全体のエネルギー使用量は微増で推移いたしましたが、CO₂排出量は、排出係数の上昇により2021年度比で10%増となりました。引き続きCO₂排出量の削減に努めてまいります。売上高原単位指数(2021年度比)では減少傾向で推移しています。

CO2排出量(Scope1+2)

(単位:tCO2

  2021年度 2022年度 2023年度
国内 3,250.8 3,298.0 3,524.2
海外 2,032.5 2,027.1 2,292.8
合計 5,283.3 5,325.1 5,817.0
2021年度比増減率 0.8 10
売上高原単位指数
(2021年度比)
100 89.5 88
2023年度CO2排出量(Scope1、Scope2内訳)

(単位:CO2

  Scope1 Scope2
国内 632.3 2,891.8
海外 514.2 1,778.6
合計 1,146.6 4,670.4

2023年度CO2排出量(Scope1,2,3)

当社は環境省が定めるガイドライン※に基づき、松風グループ(当社及び国内グループ会社)のScope3排出量を算定しました。 CO2排出量の算定にあたっては、以下のデータベース等を使用しました。

Scope1,2:環境省「温室効果ガス排出量算定・報告・公表制度における算定方法・排出係数一覧」、 環境省「電気事業者別排出係数一覧」
Scope3:環境省「サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出量等の算定のための排出原単位データベース ver3.4」、 AIST Solutions「AIST-IDEA Ver.3.4」
※サプライチェーンを通じた組織の温室効果ガス排出量算定に関する基本ガイドライン(ver.2.7)

区分 排出量
(tCO2)
全体
構成比(%)
Scope3内
構成比(%)
算定方法
総合計 49,529 100.0% -  
Scope1 632 1.3% - 燃料使用量にそれぞれの排出係数を乗じて算出
Scope2 2,866 5.8% - 電力使用量にそれぞれの排出係数を乗じて算出
Scope3 46,030 92.9% 100.0% Scope1、Scope2以外の間接排出(国内事業者の活動に関連する他社の排出)
  カテゴリ 1 購入した製品・サービス 35,928 72.5% 78.1% 原材料等の購入金額や購入重量等にそれぞれの排出原単位を乗じて算出
2 資本財 2,754 5.6% 6.0% 年間資本財購入金額に「資本材価格当たり排出原単位」を乗じて算出
3 Scope1,2に含まれない燃料及びエネルギー関連活動 590 1.2% 1.3% 購入した燃料や電気・熱の購入量に排出原単位を乗じて算出
4 上流の輸送・流通 4,203 8.5% 9.1% 当社及び国内グループの製品の輸送トンキロに輸送手段別の排出原単位を乗じて算出
5 事業から発生する廃棄物 69 0.1% 0.1% 廃棄物の排出量に廃棄物の種類ごとの排出原単位を乗じて算出
6 出張 118 0.2% 0.3% 従業員数に従業員数あたりの排出原単位を乗じて算出
7 従業員の出勤 289 0.6% 0.6% 従業員の勤務形態・都市区分ごとに排出原単位を乗じて算出
8 上流のリース資産 19 0.0% 0.0% 国内グループ会社の賃借ビルの使用床面積に単位面積当たり排出原単位を乗じて算出
9 下流の輸送・流通 69 0.1% 0.1% 製品重量に、標準的な輸送手段・距離のモデルを設定し排出原単位を乗じて算出
10 販売した製品の加工 0 0.0% 0.0% グループ間の加工についてはScope1、2で算出
11 販売した製品の使用 1,431 2.9% 3.1% 主要製品の耐用年数、使用時間、消費電力等のシナリオを設定し、使用時のエネルギー消費量に排出係数を乗じて算出
12 販売した製品の廃棄 302 0.6% 0.7% 製品出荷量に廃棄物の処理に関する排出原単位を乗じて算出
13 下流のリース資産 0 0.0% 0.0% 算出の対象となる活動はない
14 フランチャイズ 0 0.0% 0.0% 算出の対象となる活動はない
15 投資 257 0.5% 0.6% 投資先のScope1,Scope2に持分比率を乗じて算出

廃棄物削減と適正な処分

 当社は、事業活動によって排出される廃棄物のリデュース(発生抑制)やリユース(再使用)に取り組み、資源の消費と廃棄物発生を抑制して地球環境への負荷の低減を図っています。
 また、産業廃棄物の委託処理に際しては、委託業者の許可状況を十分に確認するとともに、適切な処理業者との委託契約により廃棄物のリサイクル化を推進しています。

水の適正管理

 当社は、節水による水使用量の削減と適正管理による排水の水質確保に取り組んでいます。環境影響の大きい物質の廃液については自社内に専用貯蔵施設を設け、廃棄物業者に委託して適切に処理しています。また、工場排水の適切な水質管理を行うために、法令及び条例で定められたpH数値等の規制を上回る自主基準を設定して運用しています。

環境に配慮した製品開発

 当社は地球環境との調和を図るため、製品使用時の廃棄物削減や製造工程におけるCO2排出量低減など、環境に配慮した製品開発に取り組んでいます。
 環境に配慮した製品開発の一例として、人工歯の包装容器では、ワックスフリーでプラスチック使用量を削減した環境に優しい包装容器を開発したことで、従来から一般的であったロウ板よりも廃棄物の削減や使用後の分別廃棄を容易にしました。
 その他にも、プラスチックから紙製への包装材変更、折りたたみ廃棄が可能な容器の採用、包装資材の簡略化などにより、歯科医院や歯科技工所等での廃棄物発生の抑制にも取り組んでいます。