品質管理・保証

 当社が取り扱う歯科材料・機器は、医薬品医療機器等法や各国の規制下において「医療機器」に該当する品目が多く、主に口腔内で使用され生体への安全性や適合性が要求されることから、高い水準の品質管理と品質保証が求められます。

 当社は、医療機器を取り扱う企業として、安全・安心な高品質の製品を安定的に供給することを使命と捉え以下の品質方針を掲げて取り組んでいます。

品質方針

我々は世界の歯科医療に貢献するため、関連する規制要求事項を守り、高い倫理観をもって高品質な製品を安定的に供給する。
この実現に向けて品質目標を掲げ、品質マネジメントシステムを適切に運用し、あらゆる品質を継続的に改善する。

各国の医療機器規制に対応した品質マネジメントシステム

 1997年、当社はEU(欧州連合)の品質基準である医療機器指令(MDD:93/42/EEC)の要求をクリアした「CEマーキング」認証を日本の歯科業界で先駆けて取得しました。また、品質マネジメントシステムの国際規格「ISO9001」、更に医療機器の特別要求を盛り込んだ「ISO13485」の高い基準にも適合した品質マネジメントシステムを構築しています。

 高品質かつ高付加価値な製品を安定供給し製品への信頼性をより高めるため、品質保証体制及び市販後の安全管理体制の継続的な改善に取り組んでいます。医薬品医療機器等法はもとより、世界各地で定められた規格・要求に対応し、世界中に安全・安心な歯科材料・機器を提供しています。

製品の安全・安心を支える品質保証活動

 特に歯科材料には、患者さま一人ひとりの症例に適応する必要があるため多品種生産が前提となりますが、それら製品の一つひとつに対して確かな品質を担保することが求められます。
 研究開発から製造販売後まで一貫した品質保証活動を実践するため、設計開発、購買、製造、顧客関連など、事業プロセス毎に品質目標を設定し、全社を挙げた改善活動に日々取り組んでいます。
 当社の品質マネジメントシステムが継続的、適切、かつ効果的に運用されるよう、年に1回品質に関する経営者による見直し会議(マネジメントレビュー)でモニタリングを実施し、その結果を翌年度の活動に反映するなど製品の安全・安⼼を支える品質保証活動を実践しています。

安全管理体制

 当社では、歯科医療従事者の皆さまに安心して当社製品をご使用いただけるよう、GVP省令に基づき医療機器に関連する安全管理情報(不具合情報等)を国内外から収集し、評価・検討を実施しています。それら一連のプロセスを通じて得られた品質、有効性及び安全性等に関する情報を歯科医療従事者の皆さまに迅速かつ適切に提供し、製品の適正使用を推進することで、安全性に関するリスクの最小化を図るとともに、製品の安全性と信頼性の向上に努めています。
 ※GVP省令…医薬品、医薬部外品、化粧品、医療機器及び再生医療等製品の製造販売後安全管理の基準

従業員へのトレーニング

 当社では、社員の品質意識の向上と知識習得のため、品質マネジメントシステム研修を実施しています。その他、特定の職種の社員を対象にGMP/QMS講習会、安全管理情報講習会を実施するなど、品質マネジメントシステムの維持・向上に必要な教育を実施しています。なお、QMSに関する教育は、外部専門機関による講習会の受講のほか、外部講師を招いた社内講習会、品質に関する専門的な知識を有した社員による社内講習などを実施しています。
 ※GMP…医薬品の製造管理及び品質管理の基準
 ※QMS…医療機器、体外診断用医薬品の製造管理及び品質管理の基準

多品種少量生産に対応する生産体制

 歯科医療で使用される器材は患者様一人ひとりの症例に適応する必要があるため、当社の取扱製品は多岐に渡ります。また、確かな品質を備えた多品種の製品をフレキシブルに生産するためには、最新設備の導入はもちろんのこと、個々の生産に対応する独自の製造技術の確立とオペレーションに携わる社員のスキルアップは必要不可欠です。当社では、生産設備やシステムの自動化を進める一方で、オペレーターの技能向上に注力し、きめ細かな指導による技術継承とバックアップ体制を整えるほか、後工程には良品しか流さない仕組みを確立し、受注から生産、納品までの一連の工程における停滞や無駄の排除に努めています。